インフォメーション

研修会(2023年10月19日)を開催しました

日頃、中部地域協議会の活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、去る2023年10月19日、中部地域協議会の会員の皆様向けに研修会を開催いたしました。

今回は多くのメディア出演、著書で知られる、健康社会学者 Ph.D、気象予報士 河合 薫(かわい かおる)様をお招きして、部下の能力を最大限に引出す!『マネジメント術』と題してご講演頂きました。

日時
2023年 10月 19 日(木)研修会 14:00~15:15 懇親会 15:30~17:00
開催方法
ハイブリッド開催
①WEB会議システムZoomを使ってオンライン実施
②会場 ホテル メルパルクNAGOYA 3F サルビア
講演

「部下の能力最大限に引き出す!『マネジメント術』

成長には攻めの姿勢が大切な場面も多いと思います。いかに「攻める」か、「攻め」ができるチームとは、どういうチームか
部下の能力を最大限に引き出すために「上司力」についてお話します。

河合 薫(かわい かおる)様
健康社会 Ph.D、気象予報士

小学4年から中学1年まで米国アラバマ州で過ごす。
千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。1994年 気象予報士第1号としてテレビ朝日系 「ニュースステーション」等多数のメディアに出演。
2004年 東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、2007年 博士課程修了(Ph.D.)。
産業ストレスやキャリア発達、健康生成論の視点から調査研究を進め、働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は約900人。
長岡技術科学大学非常勤講師、東京大学医学系研究科講師、早稲田大学非常勤講師等を務める。
現在は、健康社会学者として、執筆や講演活動、テレビ、ラジオ等でも発信を続けている。

地域のひろば(第30号)

平素は地域協議会の活動にご理解いただきありがとうございます。
今年度の「地域のひろば(第30号)」を作成いたしましたので以下にお届けいたします。
今後ともよろしくお願いいたします。

人材派遣協会の動きと当協会の取り組み

一般社団法人日本人材派遣協会 会長 川崎 健一郎氏

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中部地域協議会の皆様には、派遣協会の活動及び運営につきまして、日頃よりひとかたならぬご支援とご協力を賜り、この場をお借りしまして心より御礼申し上げます。

2020年に新型コロナウイルス感染症が本格的に拡大して以降、人材派遣業界を含む日本の経済界、そして社会全体で様々な苦労がありましたが、現在は社会経済活動が以前にも増して活性化する兆し見せております。今年は各地で4年ぶりに祭事や花火大会といったイベントが開催されるなど、コロナ禍以前の日常が戻ってきたことを肌で感じることができるようになってきました。一方、コロナが再び流行し始めているという報道もあるため、今後も決して気を緩めることなく、必要な対策を講じながらも、前を向いてポストコロナ時代における展望について語るべきときが来ている考えております。

さて、我が国の雇用・労働市場において特に大きな課題の一つが、人口減少と少子高齢化の加速です。政府の推計では、2050年までに人口が2,000万人減少し、全人口における65歳以上の高齢者の割合が4割に迫ると見込まれています。労働力人口が大幅に減少するなかで、持続的な成長を遂げるために不可欠なのが、生産性の飛躍的な向上です。そのためのカギとなるのが、教育研修機会の提供やキャリア形成支援によって、働く人々の潜在的な能力を引き出すことです。そのためには、働く人々が自身の将来に対する展望を持ち、必要な能力を開発し、幸せを感じながらいきいきと働くことができる環境を創り上げることが不可欠です。

これからの日本の雇用・労働市場において、特に重要になると考えられるのがリスキリングです。現在の労働市場では、事務職が全体の約20%を占めており、1,400万人を超える方が事務職に従事しています。一方、デジタル人材は慢性的に不足しており、DXの推進によって需要はさらに増加しています。三菱総研の調査によると、2030年には事務職が120万人過剰になり、反対に専門職は170万人不足すると見込まれています。このミスマッチを解消するための解決策が、リスキリングによるデジタル人材の育成です。人材のプロフェッショナルである我々は、働く人々が将来への展望を描くことを支援するキャリアコンサルティングや多様な働き方および就業機会の提供だけでなく、リスキリングによる成長産業への労働移行を担っていく必要があります。それによって人の可能性を高め、多くの人々が幸せを感じながらいきいきと働ける社会を実現することができます。

私も人材派遣協会の会長として、中部地域協議会の皆様と力を合わせながら、派遣社員のみならず会員各社の従業員の方々をしっかりと支え、より良い未来を実現するために取り組んでまいります。

皆様の益々のご発展をお祈りし、引き続き、倍旧のご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

労働者派遣事業の動向等について

愛知労働局需給調整事業部 部長 山下 保氏

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令和5年4月1日付けで、愛知労働局需給調整事業部長を拝命しました山下でございます。
日本人材派遣協会中部地域協議会並びに会員の皆様方には、愛知労働局の業務運営、とりわけ労働者派遣事業の適正な事業運営にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

さて、最近の愛知労働局管内の雇用情勢は、新型コロナウイルス感染症の影響により、有効求人倍率は令和2年9月に1.02倍まで低下しましたが、令和2年12月以降、緩やかではありますが上昇し、令和5年7月の有効求人倍率は1.37倍と持ち直しの動きが広がりつつあります。しかしながら、一部の産業において改善の動きが弱まっており、引き続き注意する必要があると判断しているところです。
労働力人口の減少、人手不足の状況が続く中、労働者派遣事業並びに職業紹介事業の需要は今後も高まるものと想定されます。

令和4年度の愛知労働局における労働者派遣事業の指導監督状況ですが、1,454事業所(前年度比4.8%増加)について指導監督を実施し、文書指導を行った事業所数は1,038事業所(前年度比8.4%増加)でした。指導監督を実施した事業所の内訳は、派遣元事業所が1,211事業所(前年度比3.6%増加)、派遣先事業所が195事業所(前年度比97.0%増加)です。派遣先事業所については、実際に派遣労働者が就業する現場であり、法令の周知徹底と適正な派遣就業を確保する必要がありますので、年度当初から重点的に実施しました。
派遣先事業所に対する主な指導事項は「派遣先管理台帳の未作成、派遣労働者の就業状況に係る通知が適切に行われていない」、「派遣元に対し、あらかじめ、比較対象労働者の待遇等の情報を提供していない」などです。
派遣元事業所に対する主な指導事項は「労使協定に定めるべき事項を適正に定めていない」、「派遣先から比較対象労働者の待遇等の情報提供を受けずに労働者派遣契約を締結している」、「就業条件等の明示を行っていない」、「派遣元管理台帳が未作成」などです。
皆様方におかれましては、厚生労働大臣の許可を受けた労働者派遣事業の専門家として、派遣先事業所への適切なアドバイスをお願いいたします。
なお、令和4年度に指導監督を実施した中で、不備が多かった項目を中心に、「労働者派遣事業の適正化に向けたオンライン研修会」を11月17日にYouTubeを利用したライブ配信で開催を予定していますので是非参加、視聴をお願いします。

令和5年度の指導監督方針は、令和2年4月1日施行の派遣労働者の待遇改善(同一労働同一賃金)について、令和4年度の指導監督の結果を見ても、まだ制度の理解が十分とはいえず、同一労働同一賃金の遵守を一層徹底するため、労働基準監督署と連携し適切な制度運用がされるよう重点的に指導監督を実施します。
また、申告や情報提供等により把握した禁止業務への派遣、無許可派遣、いわゆる偽装請負等の違法事案については迅速に調査を行い、厳正な指導監督を実施します。悪質な法違反や、繰り返しの法違反、故意性が疑われる法違反等については、行政指導に留めることなく、行政処分や告発等を視野に入れた対応をしていきます。
さらに、労働者派遣契約の中途解除や不更新といった事案が発生した場合、適正な雇用安定措置の履行に向け取り組んでいきます。

また、会員企業の皆様方の中にも有料職業紹介事業の許可を取得している事業者が多数いらっしゃると思いますが、令和5年6月16日閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023」(いわゆる骨太方針)において、医療・介護・保育分野における職業紹介について、有料職業紹介事業の適正化に向けた指導監督や事例周知を行うことになりました。「悪質な職業紹介事業者の排除」について集中指導監督に取り組み、転職勧奨やお祝い金規制に係る違反等については、厳正な指導監督を実施します。

最後になりますが、貴協議会並びに会員の皆様方におかれましては、労働者派遣法並びに関係法令を十分にご承知いただき、派遣先事業所への適切な対応や派遣労働者には教育訓練・キャリアコンサルティングなどを通じて、派遣先、派遣労働者から信頼される派遣事業所を目指していただき、引き続き適正な事業運営に努めていただきますようお願い申し上げます。

成長分野へ労働移動を促進することへの我々の役割

中部地域協議会 会長 丸山 恭一氏

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中部地域協議会は、主に中部圏8県に事務所を持つ派遣会社で構成され、2023年度の会員企業は84社でございます。各種関係機関・団体との情報交換や会員企業同士の交流、会員企業の社員向け研修などを通じて、派遣事業の健全な発展に寄与することを目的として運営しております。

2020年以来猛威を振るってきたコロナ禍も、この23年5月「5類」への移行に伴い、本格的に社会経済活動が再開されています。久しぶりに飲食店も賑わい、観光地では外国人の姿が多くみられます。一方で、一部の業種では、事業再開に伴う人手不足が深刻となっております。
これを裏付けるデータとして、この5月時点の中部経済連合会の調査では、景況判断は3期連続で改善され、また経営上課題については、「人手不足」が最も多く、特に非製造業では深刻となっております。
また、コロナ禍を機に働き方も変容し、派遣社員に求められるスキルも今まで以上に変化し、対応を求められております。派遣業界としても、お客様のニーズに素早く応えていくことが何よりも重要と考えております。
さて政府は、骨太の方針2023年において、三位一体の労働市場改革を行うとされています。
その内容は、 「一人一人が自らのキャリアを選択する時代となってきた中、職務ごとに要求されるスキルを明らかにすることで、労働者が自らの意思でリスキリングを行い、職務を選択できる制度に移行していくことが重要であり、内部労働市場と外部労働市場をシームレスにつなげ、労働者が自らの選択によって労働移動できるようにすることが急務である。」としています。
そして、キーワードは「リスキリングによる能力向上支援」、「個々の企業の実態に応じた職務給の導入」、「成長分野への労働移動の円滑化」となっています。
これは、まさに現在、我々派遣業界が実践し推進していることではないかと考えております。今後は「キャリアコンサルティング」「リスキリング」「マッチング」を一貫して支援するサービスをさらに充実させて、IT・デジタルなど成長分野への労働移動を促進することへの貢献が我々の役割と考えております。
そして、労働市場に参加しやすい環境を整えていくことも益々期待され、改正にあわせた対応に取り組むことで、こうした環境変化に素早く順応していく業界であると思います。
一方で、地域における派遣会社だけでは情報の浸透が困難な側面もございます。
協会サービスの利用促進や、地域ならではの情報を共有することで、会員企業のレベルアップを図り、業界全体が社会から評価いただけるよう誠実に取り組んでいくことで地域の活性化にお役に立てるよう努めてまいります。

中部地域協議会では、愛知労働局 需給調整事業部の方をお招きしての「コンプライアンス研修」、日本人材派遣協会とともに「派遣元責任者講習」の運営、また有識者にご登壇いただき、将来どういう世界になるか、何が必要になるか語っていただく「会員研修会」、また会員相互のコミュニケーションを図る「会員懇親会」や「ゴルフコンペ」など、さまざまなイベントを企画実施しております。
協議会未加入の会社におかれましては、加入の検討をお願いするとともに、オンラインなども活用することで一人でも多くの方に各種イベントに参加いただきたいと考えております。
最後に、日本人材派遣協会との連携を密にしながら、派遣社員の「キャリア形成支援」を一層進め、また行政当局との対話を続け「コンプライアンス遵守」を推進し、公正な待遇の確保や個別事案対応力強化を図り、業界の健全な発展に尽力し地域に貢献できるよう取り組んでまいります。

引き続き倍旧のご厚情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

人材派遣業における最新の相談状況について

一般社団法人日本人材派遣協会 事業推進グループ 長尾 明子氏

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日本人材派遣協会では、派遣に関するご相談にお応えする「相談センター」を設置しています。相談センターは、当協会の会員様はもちろん、どなたでもご利用することができます。2022年度の相談件数は4,521件となりました(別表参照)。
2020年度からは、コロナ禍で相談センターの体制を一時期Web相談のみとさせていただいたこともあり、相談件数が減少しましたが、2022年度からは徐々に相談件数は増加しています。

労働者派遣事業アドバイザー相談状況
対象 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
派遣社員 1,790 1,747 1,064 787 1,411
派遣会社 4,323 4,247 2,579 2,305 2,833
派遣先企業 363 297 159 98 156
その他 660 743 445 170 121
合計 7,136 7,034 4,247 3,360 4,521

最近の相談事例

派遣社員からの相談

【労働条件の相違】
労働条件の相違は、一年を通じて、派遣社員から多く寄せられる相談です。
「職場見学で説明された部署ではなく、業務内容も違うまま派遣就業の開始となったため、その場で派遣先責任者及びその部署の上司に相談したが、『職場見学で説明した部署と業務ではなくこちらでお願いします。』と言われた。派遣先が勝手に契約内容と異なる就業場所や業務内容に変更できるのか?」

派遣先が一方的に契約内容と異なる就業場所や業務内容に変更して、派遣社員に命じることはできません。
労働者派遣の場合、予め派遣元と派遣先との間で就業する部署や仕事内容等を確認したうえで、派遣契約を締結し、その内容をもとに派遣社員が就業することになるからです。また、派遣元は、派遣契約とは別に派遣社員と労働契約を締結しており、その内容のとおり就業することになります。
このような場合には、まず派遣元は、派遣先に経緯・理由等を確認し、派遣契約のとおりとなるよう求めなければなりません。それでも是正されなければ、派遣社員を保護するために、派遣元は派遣先に対して派遣契約を解除することができ (民法541条) 、派遣元は派遣先に対して損害賠償を請求することができます(民法415条)。
仮に是正がなされず、派遣契約を中途解除することになったとしても、派遣元と派遣社員との労働契約は存続しますので、派遣社員の新たな就業機会の確保、休業手当の支払い等の対応が必要です。
話し合いの上、契約内容を変更するのであれば、派遣元と派遣先は派遣契約、派遣元と派遣社員は労働契約をそれぞれ合意の上、変更する必要があります。

派遣元からの相談

60歳を迎える派遣社員についての相談も増えてきております。
【60歳を迎える派遣社員】
「個人単位の期間制限の3年を経過する前に派遣社員が60歳を迎えた場合、期間制限の例外要件に該当し、事業所単位の期間制限が延長していることから、その派遣社員は3年を超えて派遣就業が可能となった。派遣社員も継続して就業の希望があったが、派遣先から『3年到達時に、60歳になった派遣社員を交代してほしい』との要請があった。どのように対応したらよいか?」

派遣先が60歳という年齢を理由に、派遣社員を特定することはできません。
派遣法では、派遣先が年齢や性別に限定するなど派遣社員を特定することを目的とする行為が禁止されております。
派遣社員のスキル不足、勤怠不良、協調性がないなど確かな事実があって、何度是正しても改善されないのであれば変更は可能となりますが、年齢だけでは認められません。
このような場合は、派遣元は派遣社員の雇用の安定のために、派遣先と十分に話し合いをすることが重要です。なお、例えば派遣元と派遣社員の労働契約が継続しているにもかかわらず、派遣社員が就業できない場合は、新たな就業先を確保すること又は休業手当の責任が生じますので、注意が必要です。

【60歳を迎える無期雇用派遣社員】
「まもなく60歳に到達し定年を迎える無期雇用派遣社員に、就業先を紹介できずに休業手当を支給している。当社の規程では定年の時点で有期雇用に転換となり紹介できない場合の休業手当が対象外となるがいいか?いつまで雇用を継続する必要があるか?」

定年後の有期雇用派遣社員にも就業先を紹介できなければ休業手当が発生するため、対象外にすることはできません。
また、定年後の雇用について、高年齢者雇用安定法で義務化されている「65歳までの雇用確保措置」により、定年を60歳としている企業は、継続希望者全員を対象とする65歳までの継続雇用制度を設ける義務があります。本人が引き続き就業を希望すれば、雇用は継続となり、その際に仕事がなければ休業手当の対象となります。
なお、定年後の有期雇用契約の高齢者には、5年の無期転換ルールを適用しない特例が設けられています(都道府県労働局長の認定が必要)。また、法改正により現在は「70歳までの就業確保措置」が努力義務になっています。

派遣先からの相談

【職場見学時の質問】
「派遣元から紹介される人物にミスマッチが多いので、職場見学時に派遣先から派遣社員に質問して本人を見極めたいが可能か?」
職場見学は派遣社員が派遣先を訪問して、自ら業務内容や就業環境を確認する場であって、派遣先が派遣社員を見極め、選定するための場ではありません。
前述の年齢の特定と同様に、派遣先が派遣社員を事前面接等で選定する行為は、派遣社員を特定することを目的とする行為に該当し禁止されております。
ミスマッチを防ぐためには、派遣先は、派遣元との契約交渉の場で、具体的にどのような派遣社員を派遣してほしいのかをできる限り詳細に派遣元に伝え、すり合わせする必要があります。また、職場見学時の質問は、必要な業務能力を明確に説明した上で、それに該当するか否かを確認する目的の範囲内であって、派遣業務に関わる派遣社員の業務経験、知識、技術等に限られます。プライバシーや個人情報に関わる事項については、質問できません。
なお、就業後のトラブルを防ぐためにも特に業務内容については具体的に詳しく契約書に記載することをお勧めします。

何かご不明な点がございましたら、相談センターまでお電話ください。
また、当協会HP「お問い合わせフォーム」からのご相談も賜っております。併せてご利用ください。

一般社団法人日本人材派遣協会 相談センター
9:30~19:00 月~金(祝日、年末、年始を除く)
TEL 03-5744-4125(直)
お問合せフォーム

愛知労働局WEBセミナー(2023年3月13日)を開催しました

日頃、中部地域協議会の運営にご理解・ご協力をいただきありがとうございます。

会員の皆様におかれましては、コロナ禍の様々な対応に追われながらも、お忙しい毎日をお過ごしかと存じます。
そのような中、中部地域協議会としまして少しでも皆様のお役に立てるようにと愛知労働局 需給調整事業部様のご協力の元、3月13日(月)に会員様向けにWEBセミナーを開催いたしました。

◆日時

 2023年3月13日(月)14:00~16:00

■スケジュール

【第一部】
14:00~15:00
 「適正な労働者派遣の運営について」
  講師:愛知労働局 需給調整事業部 事業2課 浅野 大輔(アサノ ダイスケ)様
15:00~15:20
  事前質問への質疑応答(当日Q&A含む)
【第二部】
 15:20~16:00
  参加者間での情報交換

※ZOOMのブレイクアウトセッション機能を活用し、グループ分け、当日進行は事務局側で行いました


*左から 小澤副会長 浅野大輔様 丸山会長

第53回研修会(2022年10月21日)を開催しました

日頃、中部地域協議会の運営にご理解・ご協力をいただきありがとうございます。

さて、去る2022年10月22日、中部地域協議会の会員の皆様向けに研修会を開催いたしました。
東京大学薬学部教授 池谷 裕二様をお招きして、『AIがもたらす未来 ~人工知能の現在とこれからの社会~』と題してご講演いただきました。

日時

2022年10月21日(金) 研修会13:00~14:30 懇親会15:00~16:30

開催方法

ハイブリッド開催
 ①WEB会議システムZoomを使ってオンライン実施
 ②会場 THE CONDER HOUSE 4F The Dining Room

講演

『AIがもたらす未来 ~人工知能の現在とこれからの社会~』

人工知能、ロボット、IoT、ビッグデータなど第4次産業革命が進み、私たちの社会は、便利な社会へと革新的に進歩しています。しかし、人工知能などがより進化をとげ、台頭する社会になってしまったら、私たちの仕事や夢、社会構造など人間の未来はどのように変化していくのでしょうか?最新の人工知能の現状や人工知能が普及した時に起こりえる社会変革、問題、そして私たち人間はどうなっていくのかを脳研究者の立場からお話しさせていただきます。

東京大学薬学部教授 池谷 裕二様

1970年静岡県藤枝市生まれ。
1998年東大薬学部系研究科で、海馬の研究により博士号取得。
コロンビア大学客員研究員などを経て、2014年から現職に。
専門は薬理学、神経生理学。
『単純な脳、複雑な「私」』、および『進化しすぎた脳-中学・高校生と語る大脳生理学の最前線』が科学出版賞にノミネートされたのをはじめ、日々研究者として多忙な生活を送りながらも、脳研究者の立場から精力的に執筆活動も行う。

地域のひろば(第29号)

平素は地域協議会の活動にご理解いただきありがとうございます。
今年度の「地域のひろば(第29号)」を作成いたしましたので以下にお届けいたします。
今後ともよろしくお願いいたします。

人材派遣協会の動きと当協会の取り組み

一般社団法人日本人材派遣協会 会長 川崎 健一郎氏

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中部地域協議会の皆様には、派遣協会の活動及び運営につきまして、日頃より格別のご支援とご協力を賜り、この場をお借りしまして心より御礼申し上げます。

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、現在まで2年以上にわたり、我々はコロナ禍と呼ばれる期間を過ごしてまいりました。昨年2021年は、地域によっては年間の7割以上が緊急事態宣言下もしくはまん延防止等重点措置期間という、未曽有の事態となりました。この2年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止しながら、社会経済活動をできる限り停滞させることなく継続することが、我が国全体におけるもっとも大きな課題のひとつでした。我々人材派遣業界でも、派遣社員の安定的な雇用を実現しながら、新たな雇用機会の創出に貢献するべく、様々な取り組みを行ってまいりました。

我が国において特に大きな課題の一つが、人口減少と少子高齢化の加速です。政府の推計では、2050年までに人口が2,000万人減少し、65歳以上の高齢者の割合が4割に迫ると見込まれています。労働力人口が大幅に減少するなかで、持続的な成長を遂げるために不可欠なのが、生産性の飛躍的な向上です。そのためのカギとなるのが、教育訓練やキャリア形成支援により人々の潜在的な能力を引き出すことであると考えています。働く人々が自身の将来に対する展望を持ち、必要な能力開発を促進し、幸せを感じながらいきいきと働く環境を創り上げることが欠かせません。当協会としましては、安定的な雇用の実現と合わせ、一人ひとりがより幸せを感じ活躍できる社会の実現に貢献できるよう、全力を尽くしてまいります。

「経済財政運営と改革の基本方針2022」(骨太の方針)でも人への投資を重点投資分野のひとつとして掲げられるなか、大きなキーワードとなるのがリスキリングと人的資本経営です。人材のプロフェッショナルである我々は、働く人々が将来への展望を描くことを支援するキャリアコンサルティングや、ITなどの成長産業への労働移行を促すためのキャリア形成支援、そして、多様な働き方の選択肢と就業機会の提供といった取り組みを通じて、多くの人々が幸せを感じながらいきいきと働ける環境の構築に大きな役割を果たすことができる存在です。

中部地域協議会会員の皆様と協力・連携しながら、派遣社員はもとより各社の従業員をしっかりと支え、より良い未来を実現するために取り組んでまいります。

皆様の益々のご発展をお祈りし、引き続き、倍旧のご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

労働者派遣事業の適正な運営に向けて

愛知労働局需給調整事業部 部長 山﨑 孝義氏

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日本人材派遣協会中部地域協議会並びに会員の皆さま方には、労働行政へのご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、この間、愛知労働局需給調整事業部では、派遣労働者の雇用維持要請を複数回に渡り行って参りました。中部地域協議会の会員企業の皆さま方をはじめ、派遣元事業主の皆さまにおかれましては、必要な雇用安定措置への適切な対応や雇用調整助成金等を活用した雇用維持にご尽力いただき感謝申し上げます。

さて、最近の愛知労働局管内の雇用情勢は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、令和2年12月には有効求人倍率が1.02倍と1倍を切る寸前まで低下しました。その後、徐々に上昇し、この7月には1.37倍まで改善し、持ち直しの動きが広がりつつありますが、一層注意する必要があると判断しているところです。

この状況は、企業からみれば必要な人材が集まらない、特に中小企業は厳しい状況にあり、皆さまもご苦労されていることと思います。愛知労働局ではコロナ禍のもと雇用の確保・維持を重点対策の一つとして取り組んできましたが、新型コロナウイルス感染症の存在を前提とした社会が継続し、再び人手不足が進む中、今年度は人材確保・人材育成対策を重点に取り組んでまいります。

次に令和3年度の労働者派遣事業に係る指導監督状況ですが、実施事業所数は1,387事業所でコロナによる訪問指導の制限も緩和され対前年度比20.7%増となりました。指導監督を行った事業所のうち、文書指導を行った事業所数は958事業所で対前年度比83.9%増でした。主な指導事例は「労使協定に必要な記載事項が記載されていない」、「就業条件の明示を行っていない、法定項目の記載がされていない」、「派遣元管理台帳の不備」となっています。
本年度の指導監督方針ですが、新型コロナウイルス感染症の影響等による労働者派遣契約の中途解除や不更新があった場合でも、適正な雇用安定措置の履行に向けて取り組みます。また、令和2年4月1日に施行された改正労働者派遣法(同一労働同一賃金)については、制度施行より3年目を迎えますが、令和3年度の指導監督の結果を見ても、制度の理解が不十分な事業主が多く見受けられることから、適切な制度運用が実施されるよう重点的に助言・指導に取り組みます。

次に最近の法改正の状況について、令和4年10月1日に求職者が安心して求職活動をできる環境の整備と、マッチング機能の質の向上を目的とした改正職業安定法が施行されます。具体的には、「情報の的確な表示」、「個人情報の適正な取扱い」、「届出制の創設」等を求めるものであり、職業紹介事業者も含めたルールの整備を行うことにより、官民が一体となって労働市場の強化を図ろうとするものです。

「派遣事業・請負事業の適正化に向けた研修会」を今年も11月に開催予定していますが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で参加者が大幅に減少したことから、今年度はweb方式での開催、YouTubeでの配信を予定していますので是非参加、視聴をお願いします。

最後になりますが、我が国の労働市場・経済活動において、労働者派遣制度は労働力の迅速で的確な需給調整という重要な役割を果たしています。一方で派遣労働者の保護や雇用の安定といった課題もあります。
皆さま方におかれましては、派遣法や関係法令を十分にご承知いただき派遣先への適切な対応や派遣労働者には教育訓練・キャリアコンサルティングなどを通じて、派遣先、派遣労働者から頼りにされる派遣会社を目指していただきますようお願い申し上げます。

コロナ後に向けた労働環境への取り組み

中部地域協議会 会長 丸山 恭一氏

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コロナ禍の下で、派遣会社の皆さまにおかれましては、派遣社員の雇用と安全の維持・確保に取り組んでこられていることに改めて感謝申し上げます。
2022年も9月に入りましたが、この夏、新型コロナウイルス感染症も第七波に入り、感染拡大に歯止めがかからない状況となっています。私たち派遣業界においても、多くの派遣社員の方が感染し、派遣先様の業務に多大な影響をおかけすることとなっております。主として家庭内での感染が原因で、濃厚接触者も増え出社できない状況が広がっています。派遣元としても派遣先様等の対応、自社内の感染対応と今までにない状況となり苦慮しているところでございます。今後も派遣先様のご理解を得ながら、感染拡大防止と派遣社員の健康の確保に努めてまいりたく存じます。

さて、この2年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止しながら、社会経済活動をできる限り停滞させることなく継続することが、我が国全体におけるもっとも大きな課題のひとつでした。われわれ人材派遣業界でも、派遣社員の安定的な雇用を実現しながら、新たな雇用機会を創出するべく、様々な取り組みを行ってまいりました。例として各自治体様からコロナワクチン接種関連業務や経済の落ち込みを防ぐための各種補助金関連への人的協力依頼があり、人材派遣や業務受託などを積極的に行い、社会インフラ維持の一旦を担ってきました。当協議会においても、この2年間はオンラインを活用とした活動が主となっておりましたが、この6月には制限しながらではございましたが、久しぶりに対面の地域協議会総会と懇親会を開催しました。出席された皆さまからは、「生のコミュニケーションで情報交換ができ非常に有意義だった」との声を多数いただいています。今年度は感染状況をにらみながらになりますが、著名人をお呼びしての講演会などの対面のイベントを実施し交流機会を増やしていきたいと思います。また、「相互の人脈づくりのためインフォーマルな活動も加えたらどうか」との声もありましたので、会員相互の交流を深められることを企画していければと思っています。

また、われわれ派遣業界はこれからの社会的要請となるであろう「雇用安定(労働移動等)の実現やデジタル人材育成」に関する取り組みに対し、ITなどの成長産業への労働移行を促すことにつながるキャリア形成支援、そして多様な働き方と就業機会の提供といった取り組みを通じて、多くの方々が働ける環境の構築に大きな役割を果たすことができる存在かと思います。また高齢者や若年層、子育て世代など多様なニーズを持つ方にも労働市場に参加しやすい環境を整えていくことも益々期待され、改正にあわせた対応に取り組むことで、こうした環境変化に素早く順応していく業界であると思います。一方で、地域における派遣会社だけでは情報の浸透が困難な側面もございます。協会サービスの利用促進や、地域ならではの情報を共有することで、会員企業のレベルアップを図り、業界全体が社会から評価いただけるよう誠実に取り組んでいくことで地域の活性化にお役に立てるよう努めてまいります。

そして、日本人材派遣協会との連携を密にしながら、派遣社員の「キャリア形成支援」を一層進め、また行政当局との対話を続け「コンプライアンス遵守」を推進し、公正な待遇の確保や個別事案対応力強化を図り、業界の健全な発展に尽力し地域に貢献できるよう取り組んでまいります。引き続き倍旧のご厚情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

人材派遣業における最新の相談状況について

一般社団法人日本人材派遣協会 事業推進グループ 長尾 明子氏

全文を読む

日本人材派遣協会では、派遣に関する相談についてお応えする「相談センター」を設置しております。会員企業の皆様はもちろん、どなたでもご利用いただけます。

2021年度の相談件数は3,360件となりました(別表参照)。2020年度から相談件数が減少していますが、コロナ禍で相談センターの体制を一時期Web相談のみとさせていただいたことが影響していると考えています。

労働者派遣事業アドバイザー相談状況
対象 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
派遣社員 2,020 1,790 1,747 1,064 787
派遣会社 4,570 4,323 4,247 2,579 2,305
派遣先企業 336 363 297 159 98
その他 117 660 743 445 170
合計 7,103 7,136 7,034 4,247 3,360

最近の相談(よくある相談)

派遣社員からの相談

【業務内容が契約と違う】

毎年、派遣社員から、大変多く寄せられる相談です。

「契約と違う仕事を強いられ、契約内容と違うと伝えるが対応をしてもらえない。」

このような苦情を防ぐためにも、契約締結にあたっては、業務内容を始め、就業場所や労働時間等、十分に理解し納得するよう派遣社員に丁寧に説明し、お互い合意の上で、その内容を書面に残しておくことをお勧めします。なお、業務内容については、合意内容を出来る限り詳細に記入することでトラブルを防ぐことになるのではないでしょうか。そのうえで、契約と明らかに違う仕事をさせられているのであれば、派遣先に是正をお願いするなどの対応が必要です。

【業務内容が契約と違う】

「派遣先の都合で本日をもって終了と派遣会社から連絡があった。今月末までの雇用契約だが、休業補償はしてもらえるか」

派遣元が雇用契約期間中に次の仕事を紹介できなければ、派遣社員は休業手当の請求が可能ですが、休業手当は給与が全額支給されると思っている派遣社員も少なくはありません。民事上は全額払いが原則(民法536条危険負担)ですが、労基法26条の休業手当では、少なくとも平均賃金の60%以上となっていますので、派遣社員に納得いただけるようご説明ください。

派遣元からの相談

【休業手当の支払い】

「スキル不足で派遣契約が中途で終了となった。派遣社員に次の仕事を紹介しても断られ続け、次の仕事が決まらない。休業手当の支払いはいつまで必要か」

同じ条件の仕事を紹介し、派遣社員が断った時点まで支払いが必要となります。

派遣元の方では同じ条件の仕事を紹介したと思っていても派遣社員の希望に合致していないケースも見受けられますので、ご本人の希望に添えるお仕事を紹介できるよう、派遣社員と日頃からコミュニケーションを取ることをお勧めします。また、断られた時は、同じ条件で仕事を紹介したこと、断った理由、そのメール等のやりとり等を記録に残し、派遣元として義務を果たしていたことを確実に記録しておくことが大切です。

【休業手当の支払い(コロナ感染者増加の影響)】

「派遣社員が派遣先でコロナ陽性者になった場合、休業手当の支払いは必要か」

都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、「使用者の責めに帰すべき事由による休業」には該当しないため、休業手当の支払義務はありませんが、労災保険の療養補償給付及び健康保険の傷病手当金での補償が考えられます。どちらも、手続きには雇用主である派遣元の協力が重要となります。なお、賃金を補償するには、就業規則にあらかじめその旨を記載しておく必要があります。
また、「新型コロナ濃厚接触者となった場合の企業側の意向で自宅待機」の場合は、休業手当を支払うことになります。

【社会保険の適用拡大】

「雇用期間が2か月以内の期間であっても更新の可能性が有れば、最初から社会保険に加入させなければならないか(以下Q&A問38)。」

2022年10月1日からの社会保険に関する法改正により、法改正による社会保険の適用拡大に関する相談が直近で多く見受けられるようになってきました。

日本年金機構では、以下Q&Aを掲載しています。ご確認ください。
短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(令和4年10月施行分)

派遣先からの相談

【派遣料金の支払い、代替要員】

「派遣社員が年休を取得した場合、休暇分も派遣元に派遣料金を払わなければならないか、また、代わりの派遣社員を派遣してもらうことは可能か」

派遣先との契約上、派遣元は派遣社員が年休を取得する場合には代替要員を派遣しなければなりません。代替要員を派遣しなかった場合、派遣先は債務の提供がなかったとして、派遣元にその日分の派遣料を支払う必要はありません。

なお、派遣社員が自己都合等で退職した場合、派遣元は、派遣先と派遣社員を交代する等の対応の相談をし、代替要員を送る必要があります。派遣元が代替要員を送れない場合は、派遣契約の債務不履行として派遣先から損害賠償を請求されることもありますので、慎重な対応をお願いします。

何かご不明な点がございましたら、相談センターまでお電話ください。
また、当協会HP「お問い合わせフォーム」からのご相談も賜っております。併せてご利用ください。

一般社団法人日本人材派遣協会 相談センター
9:30~19:00 月~金(祝日、年末、年始を除く)
TEL 03-5744-4125(直)
お問合せフォーム

2022年度 定時総会を開催しました

日頃、中部地域協議会の運営にご理解・ご協力をいただきありがとうございます。

さて、6月22日にメルパルク名古屋 1F「輝」の会場に於いて2022年度定時総会を開催いたしました。今回は「出席者の安全」「感染防止」を最優先に考え、コロナウイルス感染症対策を施した会場で開催。また、会場にお越しいただけない方に対して、オンライン会議ツールZoomを利用した、ハイブリット形式での開催とさせて頂きました。
以下の議案について、原案どおり承認されましたことをご報告いたします。
第1号議案:2021年度事業報告並びに収支決算報告
第2号議案:2022年度中部地域協議会年会費変更案
第3号議案:2022年度事業計画並びに収支予算案
第4号議案:2022年度中部地域協議会役員選任

なお、定時総会後の幹事会におきまして、下記の通り会長・副会長が選任されましたので、併せてご報告いたします。

■2021年度

会長 丸山 恭一 株式会社サンスタッフ 代表取締役社長
副会長 谷澤 由美子 トヨタすまいるライフ株式会社 理事 兼 人材サービス部担当部長
副会長 鈴木 博之 パーソルテンプスタッフ株式会社 執行役員 本部長
副会長 小澤 一広 株式会社リクルートスタッフィング 東海ユニット長


なお、幹事・監事については、当中部地域協議会ホームページに掲載しておりますのでご確認くださいますようお願い致します。

中部地域協議会概要

定時総会の出席状況・議案書につきましては、下記をご参照ください。

■出席状況

 総会出席:29社
 委任状 :51社

愛知労働局 需給調整事業部 需給調整事業部長 山﨑孝義様に来賓のご挨拶と最新の労働情勢をお話いただきました。

中部経済新聞社 記事広告の掲載について

この度、中部地域協議会は愛知労働局と対談形式で『派遣事業の最新動向や取り組みを語る』をテーマに、2020年の改正派遣法に伴う「同一労働同一賃金」に対応する行政、派遣元、それぞれの取り組みや、日本人材派遣協会と中部地域協議会のコンプライアンス遵守、派遣社員のキャリアアップ形成支援などの内容で意見交換をいたしました。

また、中部地域協議会の広告として、加入会員の各社名も掲載し、会員様のお役に立てられる内容記事となっております。
今後も行政との協力関係を維持し、業界や地域の皆さまへの貢献に努めて参ります。

中部経済新聞掲載記事(紙面)

中部経済新聞社掲載記事(Web)

2022年1月19日開催「第52回研修会(オンライン)」のご案内

平素は、中部地域協議会の活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
コロナ禍の対応でお忙しい皆様に少しでもお役に立てるよう、第52回研修会を2022年1月19日(水)に開催いたします。
本年度も新型コロナウイルス感染予防の観点からオンラインでの開催となります。

今回は、ソウル五輪シンクロナイズドスイミング・デュエット銅メダリスト 田中 ウルヴェ 京様をお招きしてご講演頂きます。

この2年、リモートワークの浸透、業務フローの変更、リアルマネジメントからの脱却と大きく変化した労働市場。
派遣スタッフも会員様従業員も、「働き方」が大きく変容いたしました。
この状況だからこそ、不安やストレスを力に変えて業界を元気にしていきたい、という想いで田中様に講演をお願いすることに致しました。

日時

2022年1月19日(水)15:00~16:30

開催方法

WEB会議システムZoomを使って、オンライン実施

内容

『トップアスリートに学ぶ心の整えかた』、『withコロナ時代のストレスとの上手な付き合い方』

田中 ウルヴェ 京様
五輪メダリスト/メンタルトレーニング指導士/IOCマーケティング委員

東京都出身。
1988年ソウル五輪シンクロ・デュエット銅メダリスト。
日・米・仏の代表チームコーチを10年間歴任。
91年渡米、米国大学院で修士修了(スポーツ心理学)。
日本スポーツ心理学会認定メンタルトレーニング上級指導士。
アスリートから経営者・医師・研究者等に心理コンサルティングを行う。
2017年IOCマーケティング委員に就任。スポーツ庁スポーツ審議会委員も務める。
また、報道番組のレギュラーコメンテーターを多数務めている。フランス人の夫と一男一女の母。

対象者

中部地域協議会加入企業 従業員

定員

500名(無料)
 ※先着順となります。予めご了承くださいませ
 ※1社あたりのご参加人数に制限はございません

申込方法

下記、URLから必要事項を入力の上でお申し込みをお願いいたします。
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_OupXS-OzSzSSGYw88XV_Iw

申込締切:2022年1月12日(水)

ご多用中とは存じますが、多数ご参加下さいますようお願い申し上げます。
ご不明な点、お問合せなどございましたら、下記までご連絡ください。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。

中部地域協議会・お問い合わせ先
株式会社リクルートスタッフィング
日本人材派遣協会 中部地域協議会 小澤、成松

E-mail: sapo-n@r-staffing.co.jp

2021年10月27日(水)愛知労働局 webセミナーご案内

平素は、当協議会の活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
会員の皆様におかれましては、コロナ禍の様々な対応に追われながらも、お忙しい毎日をお過ごしかと存じます。
そのような中、中部地域協議会としまして少しでも皆様のお役に立てるようにと愛知労働局 需給調整事業部様からのご協力の元、10月27日(水)に会員様向けにWEBセミナーを開催いたします。
愛知労働局の需給調整事業部 木村様に労働者派遣事業に係る留意点に関する講義を頂き、後半は参加者間での情報交換の場を設けます。
グループごとに進行役がおりますのでお気軽にご参加いただき、コロナ禍でのお困りごとや対応策等、是非有益な情報交換の場にして頂ければと思います。

日時

2021年10月27日(水)14:00~16:00

開催方法:

WEB会議システムZoomを使って、オンライン実施

スケジュール

【第一部】

14:00~15:00

「労働者派遣事業に係る留意点について」
講師:愛知労働局 需給調整事業部 事業2課 木村 祐輝(キムラ ユウキ)様

15:00~15:20

事前質問への質疑応答(当日Q&A含む)

【第二部】

15:20~16:00

参加者間での情報交換(ご希望者)
 ※ZOOMのブレイクアウトルーム機能を活用し、グループ分け、当日進行は事務局側で行います

お申し込み方法

下記、URLから必要事項を入力の上でお申し込みをお願いいたします。
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN__ihaw8IZTBqkDYarewJG1Q

お申込期日:10/21(木)

※特に人数制限はございません。視聴する端末ごとにお申し込みをお願いします。

※第二部の情報交換に複数名のご参加を希望される場合、それぞれでお申し込みをお願いいたします。

ご多用中とは存じますが、多数ご参加下さいますようお願い申し上げます。
ご不明な点、お問合せなどございましたら、下記までご連絡ください。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。

中部地域協議会・お問い合わせ先
株式会社サンスタッフ 日本人材派遣協会 中部地域協議会 増田
E-mail: k.masuda@sunstaff.co.jp

地域のひろば(第28号)

平素は地域協議会の活動にご理解いただきありがとうございます。
今年度の「地域のひろば(第28号)」を作成いたしましたので以下にお届けいたします。
今後ともよろしくお願いいたします。

人材派遣協会の動きと当協会の取り組み

一般社団法人日本人材派遣協会 会長 田﨑 博道氏

全文を読む

中部地域協議会の皆様には、派遣協会の活動及び運営につきまして、日頃より格別のご支援とご理解を賜り、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。

今夏は、新型コロナウイルスの猛威により医療体制が危機的な状況となる中で、さらに8月には中部地方も含む各地で発生した豪雨による被害も重なるなど、大変な苦難に直面いたしました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、この難局を乗り切るため献身的に取り組まれておられる関係者の皆様に改めて感謝申し上げます。

このような難局においても、派遣会社の皆様が、派遣社員の雇用と安全の維持・確保に向けて全力で取り組んでこられていることに改めて敬意を表します。先日開催された厚生労働省幹部と人材サービス関連業界団体との意見交換においても、派遣業界の取組みに対して理解と評価をいただいております。

派遣協会では、2大中核事業の「コンプライアンス支援事業」と「キャリア形成支援事業」を、会員の皆様が派遣会社として社会の期待に応える事業活動を行う上での重要な支援策と位置づけており、本年度も一層強化しております。関連法令関係の最新情報の発信や支援ツールの提供など具体的で役に立つ支援策を拡充させるとともに、派遣社員の雇用機会創出に向けた取組みをサポートするため、会員企業の社員向けに「キャリア形成支援者の在り方を考えるワークショップ」を本年度より開催しております。既に多数の方に受講いただいき、ご評価の声をいただけていると感じております。

また、派遣業界の取組みが社会に広く理解していただけるように、広報活動も積極的に展開しております。本年度は新たに、有識者を招き、派遣業界を取り巻く環境変化や課題、今後の派遣事業の在り方などをテーマに講演いただく「JASSAフォーラム」をシリーズで開催することとしました。8月に「派遣労働者のキャリア形成と雇用安定措置」をテーマにオンラインで第1回を開催し、中部地域協議会の皆様をはじめ全国の多数の会員の皆様にもご参加いただいております。

わが国は、コロナ禍等による変化に留まらず社会構造全体が大きな変革期にあり、雇用システムも大きな転換期にあります。政府においては、派遣業界にも影響のある政策議論が進められております。このような時代において、派遣会社としてどのような役割を果たしていくのか、どのように対応していくのか問われております。派遣協会としては、この問題に日々真摯に取り組まれておられる会員の皆様に貢献できるよう、各地域協議会の皆様との連携を強化し、一歩先を行く想像力を働かせ取り組んでまいりたいと思います。
皆様の益々のご発展をお祈りし、引き続き、倍旧のご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

労働者派遣事業の適正な運営に向けて

愛知労働局需給調整事業部長 大嶋 健二氏

全文を読む

日本人材派遣協会中部地域協議会並びに会員の皆さま方には、労働行政へのご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

さて、最近の愛知労働局管内の雇用情勢は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、令和2年12月には有効求人倍率が1倍を切り0.99倍まで低下しました。その後、徐々に上昇し、この6月には1.20倍と着実に改善しておりますが、引き続き注意する必要があると判断しているところです。

この間、愛知労働局需給調整事業部では、コロナ感染に係る派遣労働者の雇用維持のため、派遣元事業主に対して、昨年度は5回、今年度は5月に派遣労働者の雇用維持等に対する文書による要請を行いました。中部地域協議会の会員企業の皆さま方をはじめ、派遣元事業主の皆さまにおかれましては、必要な雇用安定措置への適切な対応や雇用調整助成金及び新型コロナウイルス感染症休業支援金・給付金等を活用した雇用維持にご尽力いただき感謝申し上げます。8月27日には今年度2度目の緊急事態宣言が愛知県に発令されるなど新型コロナウイルス感染症の終息に目途が立たない状況ではありますが、引き続き派遣労働者の雇用の安定のための対応をお願いいたします。

さて、こうした状況の中、労働者派遣法施行規則の一部を改正する省令が施行され、キャリアアップ措置や雇用安定措置等の派遣元の責務が強化されました。

強化された内容は、一点目は、令和3年1月1日から派遣労働者として雇用する労働者に対し、教育訓練やキャリアコンサルティングの内容について説明することが必要となったこと、二点目は、派遣元事業主は、労働者派遣が契約の解除がなされた場合、新たな就業先の確保ができない場合には、休業等を行い、日雇派遣労働者の雇用維持、休業手当の支払い等の労働基準法等に基づく責務を果たすべきことが明確化されたこと、三点目は、これまでも派遣元事業主は、派遣労働者の雇用安定措置を講じる必要がありましたが、令和3年4月1日より当該雇用安定措置を講じるにあたっては、予め派遣労働者から希望する措置の内容を聴取することが義務化され、派遣労働者から聴取した内容について派遣元管理台帳への記載が必要となったこと、四点目は、事業所毎の派遣労働者数、派遣先数、マージン率、教育訓練については、これまでも情報提供の対象項目でしたが、新たに労使協定の締結の有無が追加され、原則、インターネットの利用による情報提供が必要となったことです。

次に、令和2年4月1日に施行された派遣先の労働者と派遣労働者との間の不合理な待遇差を解消するため、派遣元事業主は派遣先均等・均衡方式、労使協定方式のいずれかの方式により、派遣労働者の待遇を確保することとなり、約9割の派遣元事業主が労使協定方式を取り入れています。この労使協定方式では、過半数代表者の選出方法が適切に選任されなかった場合には、派遣先均等・均衡方式による待遇を確保しなければならなくなりますので、過半数労働者が当該者の選任を指示していることが明確になる、民主的な手続きをお願いいたします。

また、今年度は、派遣労働者の雇用維持・確保を図ることを目的として、職種・地域ごとに一定の要件を満たし、労使で合意した場合に、平成30年度の統計調査等を用いることも可能とした例外的取扱いが示されました。この取扱いは、令和3年度限りの取扱いですのでご留意願います。

なお、令和4年度に適用される『令和4年度の「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第30条の4第1項第2号イに定める「同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金の額」」等について』が令和3年8月6日に発出されました。令和4年度の一般賃金等についてはこの通達を確認のうえ、適切な対応をお願いいたします。

次に、令和3年4月1日施行により、へき地の医療機関への看護師等の労働者派遣、社会福祉施設等への看護師の日雇派遣が可能となり、さらに、令和3年4月23日施行によりへき地以外のワクチン接種会場への看護師・准看護師の労働者派遣が可能となったところです。

へき地の医療機関への看護師等の労働者派遣については、各都道府県のへき地医療支援機関等による事前研修の実施、派遣先による事前研修終了の確認、教育訓練の実施がされたことを確認のうえ派遣していただきますようお願いいたします。

へき地以外のワクチン接種会場への看護師・准看護師の労働者派遣については、コロナワクチン接種を行うへき地以外の市町村が設置する特設会場、集団接種を行う医療機関等を含む病院又は診療所において、看護職員が行う診療補助行為等のうち予防接種に係るものに限られ、厚生労働大臣が指定する期間の令和4年2月28日までとなりますのでご留意をいただきますようお願いいたします。

最後になりますが、貴協議会並びに会員の皆さま方におかれましては、新型コロナウイルス感染症には十分お気をつけいただき、引き続き、適正な事業運営に努めていただきますようお願いします。

多様化する派遣社員の働き方への取り組み

中部地域協議会 会長 丸山 恭一氏

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コロナ禍の下で、長く厳しい事業環境が続く中、派遣会社の皆さまにおいては、派遣社員の雇用と安全の維持・確保に取り組んでこられていることに改めて感謝申し上げます。
昨年来から新型コロナウイルスの感染状況も変異株による感染の広がりで第5波に襲われ、緊張感が高まるこの厳しい環境下において、皆さまのご努力で職種や業種で違いはあるものの、概ね派遣先企業の皆さまのご理解もいただき、派遣社員の雇用はなんとか持ちこたえられている状況でございます。

コロナ禍で当協議会の活動内容も一変いたしました。今年度の定時総会は、6月23日(水)名古屋市のウインク愛知で行いました。残念ながら会場参加は会長、副会長、幹事、監事会社のみとし、多くの会社様は委任状での出席による小規模開催となりました。今総会では、役員体制に変更があり、副会長3名が全員交代となりました。新しく、トヨタすまいるライフ(株)人材サービス部 部長 谷澤 由美子様、パーソルテンプスタッフ(株)執行役員 本部長 鈴木 博之様、(株)リクルートスタッフィング 東海ユニット長 小澤 一広様が就任されました。フレッシュな思考と幹事・監事、会員の皆さまに支えられながら活動を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

昨年は対面による行事は原則中止、代替としてオンラインによる活動となりました。定期幹事会も極力会場内の出席者を減らす努力をし、現在もハイブリッド方式での定期開催を行っております。
そして、研修会等はWebセミナーに切り替え3回開催し、オンラインのメリットを活かすことで、普段参加が難しい地域の方々や各社若手の方々の参加者が大幅に増え、毎回100名を超える規模で実施することができ好評をいただいております。また、実施後アンケートで会員各社の皆様からご意見、ご要望をいただきましたので、今年度はこのお声を活かせるよう努めてまいります。多くの方から、実務セミナーの要望もありましたので、今秋以降には行政の方をお迎えするWebセミナーの開催を予定しております。ぜひお気軽にご参加ください。一方で、ワクチン接種が進み、一定の感染収束をむかえましたら、リアルの研修会や懇親会が早急に会員の皆さまと実現できることを願っております。

さて、今年度は派遣法改正から2年目となり、同一労働同一賃金の新しい仕組みが定着し始めている時期にきております。一般社団法人日本人材派遣協会(以下、JASSA)では、派遣労働者の「同一労働同一賃金」をはじめとする派遣業務に関する各種資料を多く取り揃えておりますので、会員の皆さまは今一度ご確認、ご活用いただき、まだ会員ではない会社様にはこの機会にご入会のご検討をいただければと思います。さらに今年度よりJASSAの新しい取り組みとして、労働市場や労働法制に関する有識者や実務の専門家の方を講師にお迎えし「JASSAフォーラム」という、派遣事業運営に資する最新情報をお届けする会員様向けWebセミナーを複数回開催予定にしておりますので、ご参加いただきたく存じます。そしてJASSAの2大中核事業である「コンプライアンス支援事業」と「キャリア形成支援事業」は、JASSAが会員の皆様に対する支援策として、重要性がより増しているものと考えており、当協会もJASSAと一層連携を深め、JASSAキャリアカレッジ、JASSAリーガルテストを地域の皆様へも推進してまいりたく存じます。

最後に、コロナ禍においては予測できない出来事の中で、更なる新しい働き方が求められています。この転換期において、当協議会では派遣会社として、お客様である派遣先企業の就業環境の変化に対応し、派遣社員の新しい働き方にふさわしいスキルや能力開発、キャリア形成支援を行い、派遣事業を通じ、労働力需給調整の社会的役割を果たし、ひとりでも多くの方に多様な働き方の提供や機会の創出、そしてキャリア形成支援を通じ雇用の安定を図ることに努め、業界の健全な発展に尽力してまいりたく存じますので引き続きよろしくお願いいたします。

人材派遣業に於ける最新の相談状況について

一般社団法人日本人材派遣協会 事業推進グループ 長尾 明子氏

全文を読む

日本人材派遣協会では、派遣に関する相談についてお応えする「相談センター」を設置しております。会員企業の皆様はもちろん、どなたでもご利用いただけます。

2020年度は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため緊急事態宣言期間中はメール相談のみとさせていただいたこともあり、相談件数は2019年度の7,034件から減少し、4,247件となっています(別表参照)。

労働者派遣事業アドバイザー相談状況
対象 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
派遣社員 2,013 2,020 1,790 1,747 1,064
派遣会社 4,484 4,570 4,323 4,247 2,579
派遣先企業 298 336 363 297 159
その他 206 117 660 743 445
合計 7,001 7,103 7,136 7,034 4,247

最近の相談(よくある相談)

【派遣社員からの相談】

●就業条件の相違

「就業条件が違っている(話が違う)」という相談は常に多く寄せられております。

派遣社員との間で、「言った」「言わない」の水掛け論となるケースが多いものです。就業条件は、口頭で伝えるだけではなく、書面(メールを含む)を残すことがトラブル回避となります。

なお、募集時と採用時で就業条件が違っても、お互いが合意し、労働者が内容を了解していれば違法ではありません(厚生労働省)。最終合意内容が、両当事者の合意ということになります。

あとから苦情が出ないように、就業条件の内容は、派遣社員が理解、納得できるまで十分に説明し、書面で合意内容を残しておくことをお勧めします。

【派遣元からの相談】

●雇用安定措置

雇用安定措置の相談では、派遣法30条1項の第1号により派遣先に直接雇用の依頼をしてみたが、派遣先から断られ、次に第2号による新たな派遣先を紹介したものの、派遣社員から拒否されたというご相談が少なくありません。派遣社員の希望も考慮しながら「合理的な範囲」の派遣先を紹介したものの、何件紹介しても本人から「希望条件に合わない」と拒否されてしまうというものです。

新たな派遣先を紹介する時には、派遣会社だけの判断で合理的か否かを決めるのではなく、派遣社員が希望する就業条件を事前に確認し、すり合わせをしておくことが大切です。3年を迎える前に、余裕をもって派遣社員に寄り添ってその希望や環境についてヒアリングを重ねていただければと思います。そのためには、日頃から、派遣社員とは上手くコミュニケーションをとり、ニーズに即したマッチングができるよう慎重な対応をお勧めします。

●コロナ禍での就業環境の改善

派遣社員が「緊急事態宣言中はコロナが怖いので通勤したくない」、また「就業中の派遣先で、コロナ罹患者が連続で発生していて、対応が整うまで職場では怖くて働くことができない」等の不安を伝えられ、出勤を拒否する、派遣就業を辞めたいとの申し出があるなどのケースも生じています。

そのような場合は、派遣先でテレワークを取り入れているのであれば派遣社員にも同様に利用できるようにお願いするのがよいでしょう。業務の都合上、フルタイムでのテレワークが難しいときは、週に数日だけでもお願いできないか、または、時差出勤に対応いただくことはできないか等も考えられます。このように職場環境の具体的な改善を派遣先にお願いし、その結果を派遣社員に説明し、納得して就業していただくような対応が求められます。

なお、テレワークへと切り替える場合、就業条件に変更が生じますので、派遣社員とも十分に話し合い、今一度契約内容を見直す必要があります。
派遣協会では、「派遣社員の在宅勤務導入に当たっての留意点」のリーフレットや覚書の雛型をご用意しておりますので、是非ご活用ください。

●派遣社員の待遇決定 

8月6日付の職業安定局長通達、職業安定業務統計(通達内の別添2「職業安定業務統計の求人賃金を基準値とした一般基本給・賞与等の額(時給換算)」)では、いくつかの職種において基準値が「-」と表示されていますが、求人件数が30件未満の職業は「-」と表示とされています。

この「-」と記された職種については「昨年の数値を使うことはできません」(東京労働局見解)。
どの数字を利用するかは、労使で話し合いをすることを前提に、以下の対応をしていただくことになります。

  1. 小分類を中分類にあげて数値をとる。
  2. 別のデータを使う 賃金構造基本統計(別添1 令和2年賃金構造統計調査による職種別平均賃金(時給換算))

上記の1、2を選択した場合、労使協定の中に、今回その職種を別の取り扱いにしたことについて記載する必要があります。例:「●●職種について令和2年職業安定統計に数値が示されていないため」等。

当協会では、「相談センター」を設置して、労働者派遣事業アドバイザーが、派遣法をはじめとした派遣にまつわるご相談に応じています。
なお、相談センター所在地の東京都で緊急事態宣言中・まん延防止等重点措置発令中は、誠に勝手ながらお電話での対応は休止とさせていただいており、当協会ホームページのトップページ「相談センター/キャリアカウンセリング」からの「お問い合わせフォーム」にてご相談に応じています。

一般社団法人日本人材派遣協会 相談センター