会長メッセージ

中部地域協議会会長 丸山 恭一

中部地域協議会
会長   
丸山 恭一

中部地域協議会は、主に中部圏8県に事務所を持つ派遣会社で構成され、2023年度の会員企業は84社でございます。各種関係機関・団体との情報交換や会員企業同士の交流、会員企業の社員向け研修などを通じて、派遣事業の健全な発展に寄与することを目的として運営しております。

2020年以来猛威を振るってきたコロナ禍も、この23年5月「5類」への移行に伴い、本格的に社会経済活動が再開されています。久しぶりに飲食店も賑わい、観光地では外国人の姿が多くみられます。一方で、一部の業種では、事業再開に伴う人手不足が深刻となっております。また、コロナ禍を機に働き方も変容し、派遣社員に求められるスキルも今まで以上に変化し、対応を求められております。派遣業界としても、お客様のニーズに素早く応えていくことが何よりも重要と考えております。

このような中で、当協議会では、昨年10月の研修会で東京大学薬学部教授の池谷裕二氏をお招きして、「AIがもたらす未来~人口知能の現在とこれからの社会~」というテーマでご講演いただきました。そのお話の中で、特に衝撃を受けたのは、「将来、ホワイトカラーの仕事の6割は、AIが取って代わる。」という発言でした。私は「とは言っても、まだ先の将来だろう。」などと考えておりましたら、その後すぐにChatGPTが登場し、試しに使ってみたところ、質問に対して瞬時にそれなりの文章が作成されました。今後人間は、AIとどう付き合い、どう使っていくかが鍵となり、人と仕事のあり方を新たに模索するフェーズに入ったと確信いたしました。

私たち派遣業界の使命は、人と仕事のマッチング。このようにDXが加速し仕事が大きく変化していく中で、どうやって変化についていく能力やスキルを身に着けるか「リスキリング」を推進しデジタル人材の育成がますます重要となっていきます。そのため当協議会でも、派遣社員の学びなおしの意欲を高める施策を推進し、行政や日本人材派遣協会と連携して派遣社員の一人ひとりの「キャリア形成支援」を一層進めてまいります。
最後になりますが、こうした活動を通じ、派遣先企業のニーズへの対応、派遣社員の満足度向上のために誠実に取り組むとともに、中部地域の活性化にお役に立てるよう会員企業の皆さまのご支援とご協力をいただき、業界の健全な発展に尽力して参りたいと考えています。

2023年6月23日