2018年度 熊本地震復興ボランティアにおける取組みについて

2018年度 熊本地震復興ボランティアにおける取組みについて

2016年4月の熊本地震被害を受け、当地域協議会で実施したボランティア活動について報告します。

実施概要

  • 日時 2018年11月10日(土)9:30~16:00
  • 場所 西原村百笑応援団主催の農業復興ボランティアに参加
    (さつまいも掘り、ゆずの収穫、にんじんの洗浄・ヘタ切り・箱詰め)
  • 参加 4社21名(福岡、長崎、大分、宮崎、熊本より参加)

ボランティアルポ ①

(株)九電ビジネスフロント 倉谷

【はじめに】

平成30年11月10日(土)九州地域協議会が主催する熊本地震復興ボランティア活動に参加させていただきました。私はボランティア活動に参加すること自体が初めてで役に立てるのかという不安がありましたが、参加することに意義があると思い参加させていただ
きました。

【活動内容】

今回のボランティアの内容は農家さんの手伝いということで、参加者が3班に分かれてそれぞれ芋掘り・人参仕分け・ゆず狩りを行いました。
私はゆず狩りの作業を手伝うことになりました。ゆずの木は枝についているトゲが分厚い長袖の服でなければ怪我をしてしまう程針状に硬く尖っていて、実を狩り取る作業は慣れるまで四苦八苦しながらの作業となりましたが徐々にコツを掴んでいきスムーズにこな
せるようになりました。
私たちの班が大人数だったということと皆さんが要領よく作業をこなされたということもあり、午前中の内にほとんどのゆずの実を狩り取ることができました。
作業も一段落して用意していただいていたお弁当をいただきましたが大自然の青空の下でいただく弁当はとても美味しく格別な味でした。
休憩を済ませ午後から残りのゆずを狩り取り、すべての作業を怪我なく無事に終えることができました。

【最後に】

熊本地震から2年7ヶ月が過ぎニュースで地震のことを取り上げられることも少なくなりました。
私の中で復興もある程度進んでいるのかなと思っていましたが今回のボランティア活動場所の熊本県西原村までの道中で見た、たくさんの仮設住宅や未だに通行止めされている道路の多さに驚きました。
また農家の方がおっしゃっていた「地震前に比べ倒壊や転居等で30戸くらい家が減ったよ」という声を聞くと地震前には戻れないという現実と完全な復興はまだまだこれからだということを感じました。
私は今回のボランティア活動に参加して地震被害の大きさと復興支援はこれからもまだまだ必要だと身をもって感じました。
今回のボランティアを通じて、今まで経験したことのない貴重な経験ができ参加して本当に良かったと思いました。

ボランティアルポ ②

マンパワーグループ(株) 田木

【はじめに】

「一緒にいってみない?」向かいの机の社員の一言から始まった今回のボランティア参加。当日までどんな場所なのか、どんな作業内容なのか、想像がまったくつかない幕開けでしたが終わってみるとほどよい疲労感とともに何かを成し遂げた感がありました。
熊本地震当時は熊本市に住んでおり、友人との食事中に被災。必死に自宅に帰り一夜を過ごした記憶がよみがえりました。恥ずかしながら、大きな被害を受けた阿蘇や益城に足を運んだことがほとんどなく、仮設住宅を見ながら、現在もそこで生活されている人々を目にして被害の大きさを実感させられました。

【活動内容】

空がとても高く感じられるほどに秋晴れのもと、ゆずの収穫を行いました。少し高台にあるゆず畑は、収穫どきであるゆずの黄色と葉っぱの緑の見事なコントラストで圧巻の景色でした。車から降りるとゆずのさわやかな香りを感じることができました。きれいに並んだゆず木の果実を収穫しましたが、想像以上に鋭利なトゲが作業の手を阻みました。はじめのうちは皆で和気藹々と収穫をしていましたが、時がたつにつれ皆黙々と作業をし、ゆずが地面に落ちる音と「よいしょ、あと少し」という掛け声が心地いい空間を作っていたように感じます。
「休憩―!」の言葉とともに始まった昼食はそれはそれはおいしかったです。作業も予想以上に早く終わり、終わるころには皆笑顔で心の距離も縮まった気がしました。

【最後に】

地震直後は復興復興と取り上げられるものの、時間とともに話題としても世に出なくなることが一番残念なことだと思います。地道にコツコツ、時間はかかっても何かを発信したり、行動にうつしたりすることで復興に近づいていくことができるように感じました。
最後に、被災地の一日も早い復興をお祈りします。

ボランティアルポ ③

長崎ダイヤモンドスタッフ(株) 岩戸

【はじめに】

2018年11月9日に行われた熊本地震復興支援ボランティアに初参加いたしました。熊本地震発生からは約2 年半経ちましたが、今年だけでも大阪・北海道で立て続けに大きな地震があり、改めて地震災害の猛威を目の当たりにしたところだったので、その復興の現状を知るには良い機会だと思い参加いたしました。

【活動内容】

私たちはにんじんの洗浄・選定・箱詰め作業を担当いたしました。収穫された泥つきのにんじんを機械洗浄すると同時にヘタを切り落とし、サイズ毎により分けて一定の重量ごとに箱詰めする、というのが具体的な作業です。作業開始当初は要領を得ずもたもたしてしまい、自分自身の無能っぷりに自己嫌悪しましたが、時間が経つとともに目に見えて作業が効率化してくると今度は万能感にひたる、というなんともわかり易い自己満足過程をわずか1日で体験することができました。

【最後に】

受け入れていただいた農家の方には終始とても温かい心遣いをいただきました。また、合間でお話いただく被災当時の状況やそこからの復興の過程について、厳しい状況も垣間見えましたが、それでも明るく前を向いて朗らかに話されるご表情にかえって力づけられました。今回の経験・見聞をできるだけ広めたいと思います。

ボランティアルポ ④

(株)スープル大分支店 淵野

【はじめに】

過去3 回実施されている熊本地震復興ボランティア活動に、今回初めて参加させていただきました。
近年熊本や地元大分でも災害が立て続けにおきており、かなり深刻な状況を目の当たりにし、私自身、何かしらのかたちで役に立てたらと思っておりましたので、ぜひと思い、参加いたしました。

【活動内容】

前日熊本本社での会議ということもあり、前泊をして当日朝、西原村に集合、柚子・芋・にんじん班にグループ分けし、一番人数の多い柚子班に参加。数台に相乗りし、作業場所へ移動しました。
柚子刈りの詳細は、昨年度参加された上司より伺っておりました。幸い、私の実家にはかぼす・みかんの木を植えており、つい最近まで収穫の手伝いをしておりましたので、ある程度イメージができておりました。
当日は、昨年開催時の天候不良による寒さとは違い、朝から、雲一つなく快晴で気温も汗ばむほどの恵まれた天候でした。ただ、寒暖のことも考慮し、汗をかいても、寒くなってもいいような恰好を準備いたしました。
柚子の枝には鋭いトゲがあるので、刈り取る際は長そでが必須でした。また、主催者側よりゴム軍手や厚手の手袋、袖を保護するバンドを用意いただきましたので、ほぼケガなく作業ができました。
作業は、一斉に始めまして専用のハサミで刈り、地面には柚子を落としていいようにブルーシートを敷き、落ちた柚子のヘタを切って、カートに詰め込むという流れでした。
やり始めたら、みなさんすぐコツをつかめていたので数人で一本刈り取ったら、また次の木へ移動と割とスムーズにすすんでいきました。
昨年の柚子の木は、背が高く、脚立を用いて上のほうまで柚子がついていたのでだいぶ時間がかかったようですが、今年は上部の幹自体をすでに切られていたので、脚立なしで刈ることができたということもあり、想定していた作業時間よりも早く、14 時頃には終了いたしました。

【最後に】

柚子班は14名と人数も多かったということと、陽気な気候、柚子自体の数も昨年の6~7割程度の数だったので、想定していた疲労度はなく、心地の良い汗を流すことができました。
震災の影響は、いまだ仮設住宅にお住まいの方々もいるということを知り、本来の安心した生活には今だ、取り戻せない箇所もあり、目に見えないところでの影響も含め、復興までまだまだ時間のかかることだと、今回のボランティアを通じて実感いたしました。
最後に、このような機会を設けていただいた九州地域協議会・西原村百笑応援団・その他関係スタッフ・そして休憩中におやつや飲み物を逆にもてなしていただいた農家の方々に感謝を申し上げ、一日も早い被災地の復興をお祈り申し上げます。